最終更新日時 : 2006/01/15

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親知らず(智歯)について

 親知らず(智歯)は、永久歯の中でも最後に生えてくる歯の一つであり、その場所も一番奥ですから、上顎では生えても頬側に向いたり、下顎では手前の歯に引っかかって全く出なかったり、出ても歯の頭の一部がのぞくだけで、親知らず自体の向きが斜めや水平になることが多いようです。

このように親知らずが真直ぐに出ていない場合には、歯ブラシによる清掃は非常に困難であり、親知らず自身やその手前の歯がむし歯になることがあります。

特に下顎の親知らずでは、周辺の歯肉が炎症を起こして腫れたり、開口障害(口が開けづらくなる)を起こすことがあります。

さらに親知らずのみが原因とは言いかねますが、歯並びに悪影響が出ることもあるようです。

親知らずがあるためにその周囲が清掃不充分となり、手前の歯や周囲の歯肉に悪影響が生じたり、将来的に悪影響が出る可能性が高い場合は、早期に抜歯をお勧めすることがあります。

また女性の場合は、妊娠時に親知らずが原因で疼痛が生じた場合に、投薬や外科処置を含む歯科治療が困難となる場合もありますので、妊娠の時期などについても考慮する必要があります。

 逆に親知らずが真直ぐに生えていて、きちんと清掃が可能で、その他の歯や歯肉への悪影響がなければ、抜く必要は無いと考えられます。

あるいは親知らずが顎骨の奥深くで全く生えず、何等の不快症状も無く、将来的にも悪影響が予想されない場合には、主治医に定期的に診査をしていただくだけで構わないと思われます。

 なお他の歯をむし歯や歯周病(歯槽膿漏)などによって失った場合に、親知らずがブリッジの支えとなったり、いれ歯のバネをかける重要な歯になることもあります。

さらに最近では親知らずを、他の歯を失った部分に移植する治療法もありますが、斜めに生えている親知らずの場合は、これらの治療も難しい場合があります。

 抜歯の際に上顎の親知らずは、むし歯などによる歯の崩壊や歯根の彎曲等が無く、あるいは歯根の先が上顎の骨の中の空洞に近接していなければ、短時間で抜歯することができますし、術後の痛みや腫れなどの不快症状も少ないようです。

しかしながら下顎の親知らずで、手前の歯にひっかかって親知らずの向きが斜めや水平になっている場合には、歯肉を切って開いて顎骨の一部を削ったり、引っかかっている親知らずの歯の頭を切削・切断したりなど、抜歯までにかなりの時間がかかるとともに、術後の痛み、腫れなどが起こることがあります。

また親知らずの歯根が下顎を支配している神経や血管と近接している場合などには、滅多に生じないと考えられますが、開口障害、後出血、下唇や頬の知覚異常が起こる場合もあります。

親知らずを抜くことがかなり困難と判断される場合には、歯科大学病院や総合病院歯科などの歯科口腔外科をご紹介申し上げて抜歯を依頼することがあります。

 かかりつけ歯科医院を受診し、現在のお口の中の状態を診査していただき、親知らずを残すメリット・デメリットと抜歯するメリット・デメリットについてご相談ください。