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「お口の健康」
お口の病気といえば、「むし歯」と「歯周病」ですが、多くの人がかかる病気です。これらの病気は、細菌が原因でおこり「感染症」と呼ばれます。しかし原因になる細菌がいればすぐに病気になってしまうというわけではありません。「むし歯」についてみれば、歯を攻撃する「むし歯菌」の力と、抵抗する歯の強さによって「むし歯」になったり、ならなかったりします。「むし歯菌」は、砂糖などの糖分があると勢力を強め、多量の酸を作り、歯を溶かして「むし歯」にしてしまします。「歯周病」では、歯と歯ぐきの間で「歯周病菌」と、細菌から身を守ろうとする「免疫」という体の抵抗力との戦いが繰り広げられています。疲れたり、病気になったりして免疫力が下がると、「歯周病原菌」の勢力が優勢になり、歯ぐきや歯を支えている骨が壊されます。
また食事の偏りや頻度、生活リズム、ストレス、飲酒や喫煙などの生活習慣は、「むし歯菌」や「歯周病菌」と体の抵抗力との力のバランス関係に影響を及ぼします。そのためこれらの病気は、「生活習慣病」とも呼ばれます。
「むし歯」や「歯周病」に冒されないためには、まず予防することが大切ですが、それには自分自身で行う予防(セルフケア)と、歯科医師や、歯科衛生士といった専門家による予防(プロフェッショナルケア)があります。セルフケアでは、歯磨き、フッ化物の応用、適切な食生活、などをおこない、プロフェッショナルケアでは、お口の中の診査・危険箇所の診断、歯磨きでは取り除けない歯や歯と歯ぐきの間にへばりついている細菌のかたまり(バイオフィルム)の除去、フッ化物や抗菌剤などの薬物の塗布、などがおこなわれます。予防を確実にするため、「かかりつけの歯科医」をもち、1年に数回はプロフェショナルケアをうけることが、歯を長持ちさせるこつです。
歯科医師会では「8020(ハチマル・ニイマル)運動」といって、80歳になっても20本以上の自分の歯を保つことを目標にして、一生自分の歯で何でもたべ、豊かな食生活と健康で生き生きした人生を送ることができるよう、歯や歯ぐきの健康維持に努めて、生涯を通じて健康づくりに努めようという運動を推進しています。
一生のうちにお口の中の状況は、年を追って変わっていき、生後6ヶ月くらいで、乳歯が生え始め、2歳半から3歳くらいまで上下合わせて20本はえそろい、小学校に入学する頃から乳歯が抜けて永久歯に生え替わり始め、12歳くらいで永久歯がはえそろいます。それから次第に、歯は摩耗し始め、歯ぐきも変化していきます。そのためライフステージごとのきめ細かい予防対策が必要になります。