最終更新日時 : 2006/01/15

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「むし歯になりやすい人、なりにくい人」

 

 むし歯になりやすい人となりにくい人がいるのはどうしてでしょうか。

また、どうすれば予防することができるのでしょうか。

 日本人のむし歯は以前と比べかなり減少してきましたが、他の先進諸国、例えばフィンランドと比べると12歳児のむし歯の数はまだ約3倍も多いのです。むし歯は決して誰もがかかる病気ではなく、自分にあった予防法を実行していくことで、ならずにすむ病気であるということをふまえて、あなたの口の中の条件や生活の中に潜んでいるむし歯になりやすくする条件を知り、そこを改善することにより上手に予防していくことが大切です。

 むし歯は、むし歯菌が母子感染によって乳幼児期に伝染して、歯の周囲に住み着くことによって起こる感染症です。この感染を予防するためには、母親が妊娠している間にプラークコントロールによって菌量を減らし、出産後は同じスプーンで食べるなどの行為を止め、むし歯菌が口から口へ感染しないように気を付けなければいけません。しかしながら感染により歯に住み着いたむし歯菌は、歯やだ液などの口の中の条件や生活習慣が悪いと口の中で増え、むし歯を作ります。

 むし歯発症の因子は、大きくむし歯菌の活動性と歯(宿主)の防御性の2つに分けられます。

 むし歯菌の活動性は、主にプラークの量、菌の種類や数、糖質の摂取頻度に依存し、歯(宿主)の防御性は、主にだ液の量や質、フッ化物の使用頻度に左右されます。

 むし歯菌を減少させたり活動を活発化させないためには、むし歯や適合の悪い修復物を治療し生息部位を減らす事、キシリトールの積極的な使用や、間食は控え、だ液の量が少なくなる就寝前の飲食の禁止、糖分の高い食品は食後すぐのデザートとして摂取する、などがあります。

 だ液は、むし歯予防に重要な役割を持っています。だ液の量が少なければ、水分の摂取、飲食時の咀嚼回数を多くする、食後のキシリトールガム、口渇作用のある薬を服用していれば可能であれば変更の検討、などを行います。

 フッ化物の使用は、他の因子と違い改善の簡単な因子です。フッ素入りの歯磨剤の使用やフッ素洗口、歯科医院での定期的なフッ素塗布がお勧めです。

 その他の因子としては、家庭での歯ブラシや糸ようじを使ったプラークコントロールなどがあります。自分では自己流になっている場合があるため歯科医院での歯磨き指導、また定期的な機械を使った専門的口腔ケアなども必要でしょう。奥歯の溝は、歯の萌出後早い時期に歯を削ることなく樹脂を埋めることによって平らな面に変えるシーラントという処置も有効です。

 21世紀のむし歯治療は、治療中心から、むし歯の発症を未然に防ぐ予防中心型への治療へと変換していくことでしょう。