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「健康日本21」の事業の中で、生活習慣病の代表であるがん・脳血管疾患・心疾患・糖尿病に続き歯科疾患が特記されたのは、歯の健康が生活習慣病予防にとっても、重要だと認識されたからでしょう。
歯の二大疾患といえば、ご存じのとおり虫歯と歯周病です。これらは、歯の喪失原因の9割を占めています。現在80歳の平均残存歯数は約6本、これを80歳で20本の歯を残す8020(はちまるにいまる)の達成に向けて、幼児期・学齢期・成人期の目標が設定されています。最初の課題は、3歳で虫歯の子供を30パーセント以下にするというものです。津山では36パーセントでした。
そこで1歳6か月児健診での診察とアンケート結果から、歯磨きとおやつの習慣、そしてフッ素にも関心を持ち実践すれば虫歯を防ぐことができると思われる子供に、2歳児歯科健診をしています。この健診を始めて約1年半が経過して、県下で初めて28パーセント台になったのです。次は就学児健診で50パーセント以下になるというのが目標です。現在57パーセントでですが、これには4歳児健診が必要になるかも知れません。
学齢期では、12歳で永久歯の虫歯を1本以下にするというのが目標ですが、現在は2.6本です。これもたいへん困難な目標と思われていました。しかし、すでにデンマーク・フィンランドでは、1.2本となっており、津山でも可能だと思います。これらの目標に向けての第一歩は、2歳児健診をできるだけ多くの子供が受診することでしょう。
さて、成人期になると歯周病が増加します。20パーセント以下が目標ですが、現在46パーセントです。これを予防するには上手に歯磨きをすればよいのですが、これが簡単そうでなかなかむずかしいものです。人それぞれ個性があるように歯磨きの仕方にも個性があり、磨けているところとそうでないところとが必ずあります。全てを上手に磨けるように、歯科医院で歯みがき指導を是非受けていただきたいと思います。歯周病は糖尿病・心疾患・低体重児・早産などのリスク因子ともなっており、上手に歯を磨くことは歯周疾患の予防・治療にとどまらず全身の健康にも関係しているのです。
しかし、歯周病の治療をするうえで困難となる因子があります。それは肺ガン治療と同様、喫煙習慣です。国際的にも禁煙運動の進む中、日本は先進国唯一タバコ販売量が上昇し続けており、タバコ関連の火災や医療費などの経済損失は年間約4兆円といわれています。
この期にタバコをやめて、歯を上手に磨き、将来8020を達成しようではありませんか。