最終更新日時 : 2006/01/15

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お口の「渇き」

 

お口の中が渇き、ネバネバする、カラカラになり声がかれる、ただれてザラザラする、といったようなことを訴えられる人が最近増えています。口腔乾燥症(ドライマウス)と言い、舌がピリピリしたり、口臭や味覚も悪化します。また「入れ歯」を装着している人は外れやすくなりますし、頬をかんだり、食べ物を飲み込みにくくなるといった症状が見られるようになります。これらは、お口の中の唾液の分泌量が少なくなることによって起こってきます。唾液は舌、耳、顎の下などで作られ、1日の総量は1〜1.5リットルにも達します。唾液の99.5%は水なのですが、残りの成分は複雑で各種の無機質成分、有機成分、血液成分などが含まれています。唾液の働きでよく知られているのがアミラーゼという酵素によるデンプン質の消化作用です。その他にも多くの働きを持っていますが、その中で特に注目されるのが歯や歯肉に対する作用とバイ菌を殺す作用です。また歯は唾液の中に含まれている物質でできた保護膜により化学的な害から守られており、また唾液中のカルシウム成分により、生えたばかりの歯は成熟していきますし、表層の軽い虫歯は修理されてしまいます。食べ物を口の中で湿らせて、噛み砕いたり、飲み込みやすくしたり、話をしやすくしたりするのも唾液の大切な働きです。また、食べ物の味を溶かし舌で味覚を感じる助けをしています。

高齢者・有病者の増加とともに、お口の乾燥を訴える人が増えています。ある調査によりますと、高齢者の半数以上がお口の乾燥感を自覚されており、中高年者や若年者でも、考えられているよりも多くの人たちが自覚されています。

病気の中で明らかに唾液分泌を抑制するものとしては、シェーグレン症候群、慢性関節リュウマチといった自己免疫疾患、糖尿病、腎不全症、その他にお薬の副作用、ストレス、などがあります。

治療は、原因となっている生活習慣や全身状態などを把握して改善することです。薬の副作用や原因疾患のある人は主治医と相談することも必要でしょう。

対症療法としては、1)水分の補給。2)人工唾液の使用。3)ヒアルロン酸ナトリウムを含有した洗口液の使用。4)殺菌酵素を含有したジェルの応用などがあります。唾液の分泌が低下したお口では、虫歯や歯周病が悪化しますので、自分自身のブラッシングに加えて、定期的に歯科医院に受診して専門的なお口の掃除をしていただきましょう。